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デンマークについて 自治体経済
地方自治体と経済

責任範囲と監督
デンマークの福祉社会では地方自治体セクターが果たす役割は極めて重要で、市町村や郡が市民や企業に対する公共サービスの大半を提供しています。
公立学校、高齢者ケア、児童や青少年のデイケア、雇用創出策、失業給付、道路、環境、文化、予防ヘルスケアサービスは市町村の責任です。
一方、郡は病院、地方開発、専門社会施設を担当しています。
地方自治体の自治権については、デンマーク憲法第82条に次のように規定されています。
「地方自治体が中央政府の監督の下に独立して自治を遂行する権利は、制定法によって規定される。」
各自治体は、5つの郡にある中央政府の事務所を通じて経済内務省の監督を受けています。

経済への影響力
地方自治体セクターは、その支出がGDP30パーセントにあたり、市町村と郡で総公共支出の約3分の2を支出していることからも、その重要性がわかります。
このように経済に対し強い影響を持つことから、地方自治体は中央政府とデンマーク議会が採択した包括的経済政策に従うよう義務づけられており、中央政府と地方自治体の年次交渉では、全自治体適用の支出水準や課税の枠組みについて合意します。
景気悪化のリスクは中央政府が負うため、地方経済全般が影響を受けることはありません。特別政府補助金制度により、景気減速で社会福祉支出が増えたり税収が減少した場合は、包括補助金で補填されます。

財源と均衡化
地方自治体の歳入は所得税が大きな割合を占めており、自治体財源の約半分を担っています。所得税率は各自治体が設定します。
また、中央政府からの包括補助金や費用償還、各自治体が設定する利用手数料や不動産税も財源になっています。
デンマークには、世界でも最も包括的な部類に入る均衡化システムがあります。地方財源の均衡化は課税ベースとサービス支出から成り、全国で自治体が十分なサービスを一貫して提供できるようにすることを狙いとしています。

借入と負債
地方自治体の借入は、経済内務省が借入に関する省令によって統括しています。
20111215日付の省令第1238号(借入)により、地方自治体が自動的にアクセスできるローンは高齢者住宅や省エネ対策など、特定の投資目的に限られています。また、地方自治体は概ねどの公益企業についてもローン保証してよいとされています。さらに、単一ないし複数の融資プールが毎年組成されており、地方自治体は他の投資目的のローンをここから申請できるようになっています。
市町村や郡の長期負債は横ばいで、2010年度の953億デンマーククローネに対し、2011年度は952億デンマーククローネでした。総負債はGDP5.5パーセントにあたります。

担保保証
地方自治体はデンマークの福祉社会の要であり、各自治体がその責務を果たすことができるように保証するのは最終的には中央政府の責任です。自治体史上、自治体に融資した金融機関が貸倒れ事故に遭った例は1件もありません。
さらに、地方自治体が支払義務を果たせるよう保証するのが監督当局の責任であり、デンマークの地方自治体による支払停止は許されない(債務再編手続はとらない)とした裁判所判決もあります。

地方経済

 
20116月、デンマーク地方自治体全国協議会(LGDK)は2012年度の地方経済について当時の中央政府と合意を交わしました。この合意は、2020年に歳入と歳出の均衡を達するという点で、中央政府の2010年景気回復計画目標に沿ったものです。地方自治体にとって同計画は、2011年から2013年にかけて価格固定で支出水準を維持することを意味します。
2012年のサービス支出予算は総額2453億デンマーククローネに設定されています。これは、中央政府が定めた上限を26億デンマーククローネ下回る値です。
2011年度の資本支出は、前年度の177億デンマーククローネから、203億デンマーククローネに増えました。こうして、地方自治体は建設業界における雇用拡大を狙った数々の投資を実施してきています。
全般的な課税水準を変えずに維持するという合意も、遵守されました。

市町村の長期債務と流動資産


年度

長期債務

流動資産

デンマーククローネ

課税標準の割合

デンマーククローネ

課税標準の割合

(単位:10億)

(単位:10億)

2006

70.9

10.2

11.6